お役立ち記事
2025.11.23
「父の80歳の誕生日に、人生の記録を形にしてあげたい」——そう思ったのは去年の秋でした。けれど、いざ始めようとすると、何から手をつければいいのか分からなくなったんです。
自叙伝づくり。一見シンプルに思えますが、実際に取り組むと想像以上に複雑な作業です。この記事では、プロの制作現場で実際に行われている18の工程を、順を追ってご紹介します。読み終える頃には、自分で作るべきか、プロに任せるべきか、明確な判断ができるはずです。

自叙伝は「書く」だけでは完成しません。企画から印刷まで、大きく分けて4つのフェーズがあります。
何をどう伝えるか、全体の骨格を決める段階です。
記憶を掘り起こし、写真や資料を集めます。
文章を練り、レイアウトを整え、形にしていく最も時間がかかる部分。
最終チェックと印刷データの準備です。
それでは、各工程を詳しく見ていきましょう。

「誰のために、何を残すのか」——ここがブレると、後で必ず迷います。
たとえば、お孫さんに読んでもらいたいなら、難しい業界用語は避けるべきでしょう。一方、同窓会で配布するなら、学生時代のエピソードを中心に構成したほうがいい。目的によって、書く内容も文体も変わってくるんです。
よくある構成パターンは3つです。
初めての方には時系列型をおすすめします。記憶を辿りやすく、読み手も理解しやすいからです。
「何ページくらいになるのか」を最初に決めておくと、後が楽になります。
一般的な自叙伝は50〜150ページ。仮に100ページで作るなら、こんな配分が考えられます。
文字数で計算すると(1ページ400字換算→100ページ×400字=40,000字)、原稿用紙100枚分です。けっこうなボリュームでしょう?
私が実際に制作をサポートしたある方は、「3ヶ月あれば書けるだろう」と始めましたが、結局1年かかりました。
全体のイメージを決めます。上品なクラシック調か、温かみのあるナチュラル調か。
ここで決めるべきことは多岐にわたります。
ここは結構プロと素人の差が出ます。
デザインは工夫しだすといくらでもこだわれます。
自叙伝の顔となる表紙や裏表紙のデザインが重要ですが、それ以外にも
などデザインをどうするかで印象は変わってきます。
加えて、全体的な統一感も考えなければいけません。
デザインセンスに自信がない方は、プロに任せると安心です。

さて、いよいよ具体的な作業です。まずは年譜を作りましょう。
年譜とは、人生の出来事を年代順に並べた一覧表のこと。これがあると、後で文章を書くときの地図になります。
作り方の例:
家系図も同時に作っておくと、親族関係が整理できます。「曾祖父の名前、なんだっけ?」と後で慌てなくて済むんです。
年譜ができたら、それぞれの出来事を肉付けしていきます。
たとえば「1975年 商社に入社」という項目なら、こんなことを思い出して書き足します。
ここでのコツ:完璧を求めないこと。
断片的なメモでも構いません。「あの時、確か部長が怒ってたな」くらいでいいんです。後で整理できますから。
集めた記憶を見直します。とはいえ、書いた内容すべてが本に入るわけではありません。
削除する判断基準は3つです。
実のところ、この「削る」作業が一番難しい。自分の人生だから、どれも大切に思えてしまうんですよね。

前の工程で大まかに整理しましたが、ここでさらに厳しく削ります。
プロの編集者は「3割カット」を基本にします。100ページ分書いたら、70ページに圧縮するイメージです。そうすると、本当に伝えたいことが際立つんです。
削るのがつらいなら、別のファイルに「保管用」として残しておくといいでしょう。
さあ、ビジュアル要素の準備です。
各章の扉ページ、本文ページ、写真ページ。それぞれにデザインが必要になります。素人が一から作ると、統一感を出すのが至難の業です。
写真は、できるだけ高画質のものを探してください。古いアルバムから引っ張り出した写真は、スキャンして使います。でも、古い写真って色褪せていたり、折れ目があったりしませんか?
集めた写真の中から、実際に使うものを選びます。
選定基準はこちら。
選んだ写真は加工が必要な場合があります。色補正、トリミング、シミやキズの修復。専門ソフトがないと、満足いく仕上がりにならないでしょう。
必須ではありませんが、職場の仲の良かった人や、親族など、自分自身に対するコメントを求める場合は
そのインタビューや編集作業が必要となります。
他人のコメントを求めると第三者の意見が入り、自叙伝がより豊かな内容になりますが
など手間や神経を使うことが増える可能性があります。
レイアウトソフト(InDesignなど)を使って、文章と写真を配置していきます。
細かい作業の連続です。ルールの設定や変更はかなり大変。1ページ作るのに、慣れていても相当な時間がかかります。
ようやく、ざっと全ページが揃いました。
でも、ここで「完成だ!」と思ってはいけません。これはあくまで「初稿」。ここからが本当の勝負です。
誤字脱字、事実誤認、表現の不自然さをチェックします。また、日本語の文法ルールはかなりややこしく、専門書を見ながら修正していくとかなり大変な手間になります。
自分で書いた文章は、自分では間違いに気づきにくいもの。可能なら、第三者に読んでもらうべきです。でも、親しい人に頼むのも気が引けるし、内容によってはプライバシーの問題もある……。
また文法的に間違いではないが
などのチェックも必要です。
細かいけれど、とても大切な作業です。
紙面全体の構成ルールもあります。
たとえば、前半で「お父さん」と書いていたのに、後半で「父」になっている。こんな不統一があると、読みにくい本になってしまいます。
100ページ分をチェックするとなると、かなり大変です。

家族や友人に読んでもらい、感想をもらいます。
「この部分、もっと詳しく知りたい」「ここは省いてもいいかも」といった率直な意見が、本の質を上げてくれるんです。
とはいえ、意見を聞きすぎて収拾がつかなくなることも。2〜3人に絞るのが賢明でしょう。
本の最後に、人生を振り返った「あとがき」や「まとめ」を書きます。ここに、あなたの想いを凝縮させてください。
目次も忘れずに。章タイトルとページ数を正確に記載します。読者が読みたい部分をすぐ見つけられるよう、工夫が必要です。
最後の仕上げです。印刷会社に入稿できる形式(PDF入稿が一般的)にデータを変換します。
ここで注意すべきは、印刷会社ごとに入稿規定が違うこと。
専門用語だらけで、初めての方は混乱するはずです。間違った設定で入稿すると、印刷し直しになって余計な費用がかかります。
ここまで読んで、どう感じましたか?
「思ったより大変そう」——そう感じた方が多いのではないでしょうか。実際、すべてを自分でやろうとすると、最低でも半年から1年はかかります。
自叙伝づくりの18工程、お疲れさまでした。
簡単にまとめましょう。
全体で見ると、必要な時間はページ数が多ければ数百時間かかることも。専門スキルも多岐にわたります。
あなたの、あるいはご両親の大切な人生の記録。妥協せず、最高の形で残したいと思いませんか?
もし「自分だけでは難しいかも」と感じたら、それは賢明な判断です。プロの手を借りることで、時間も労力も、そして仕上がりの質も、すべてが変わります。

私たちは、高齢者向け自叙伝制作の専門家です。
これまで、元議員、経営者、教育者など、多くの方の人生の物語を形にしてきました。お子さんやお孫さんからのご依頼も多く、「親へのサプライズプレゼント」として喜ばれています。
まずは無料相談で、あなたの想いをお聞かせください。
自叙伝のサンプルもご覧いただけます。
お問い合わせは、お電話またはウェブサイトのフォームから。
あなたの、かけがえのない人生の物語を、一緒に作り上げていきませんか。